高齢者の運動能力と認知能力の関係を
解き明かそうとする試み
運動機能と認知能力の関係を解き明かし、
スマートエイジングに貢献する
研究テーマ
高齢者における手指の運動機能と前頭前野活動の関係
実行機能をはじめとする認知機能と手指の運動機能の相関が先行研究で示唆される一方で,これらの機能と脳活動の直接的な関係性についての実証的な研究例はまだ少ない.そこで本研究では手指の運動課題と認知課題における脳活動を計測し,解析することで,手指の運動機能と脳活動の関係性を調査することを目的とした.
実験では,20代の若年者と65歳以上の高齢者を対象に,手指の運動課題と認知課題を実施した.手指の運動課題では,握力計測,パデューペグボードテスト,片手ごとの精緻な指タッピング課題,認知課題では,フランカー課題とワーキングメモリ課題を採用した.指タッピング課題および認知課題中の脳活動はfNIRSによって計測し,手指の巧緻性と脳活動量の関係性について現在解析中である.本研究を通して,高齢者における手指の巧緻性と脳活動の関係について理解が深まることが期待される.